スマホで撮れる?中学受験写真をスマホ撮影する際の注意点やおすすめアプリ

はじめに
中学受験の準備では、願書に添付する証明写真の用意が欠かせません。
従来は写真スタジオでの撮影が主流でしたが、スマートフォンのカメラ性能向上により、自宅での撮影を検討する保護者が増えています。
しかし、受験という重要な場面で使用する写真をスマホで撮影しても問題ないのか、不安を感じる方も少なくありません。
- 「中学受験写真をスマホで撮影してもいい?」
- 「スマホで撮影する際には何に気を付ける?」
- 「スマホ撮影にふさわしいアプリが分からない」
これらの悩みを解説していきますので、本記事を参考に適切な準備を行えば、スマホでも十分に受験写真を用意することが可能です。
中学受験写真はスマホでも撮れる?

中学受験の証明写真は、基本的にスマホで撮影したものでも提出可能です。
多くの学校では、本人確認ができる適切な品質の写真であれば、撮影方法を問わず受理しています。
Web出願システムの普及により、デジタルデータでの写真提出が主流となってきました。
スマホで撮影した写真をそのままアップロードできるため、利便性が高くなっています。
ただし、一部の学校では「写真スタジオでの撮影を推奨」という記載があることもあります。
これは、撮影環境や画像編集に不慣れな場合、適切な写真を用意することが難しいため、プロに依頼する方が確実という判断によるものです。
スマホ撮影の利点として、費用を大幅に削減できることが挙げられます。
写真スタジオでは数千円かかる撮影費用が、スマホなら実質無料で済みます。
また、受験勉強で忙しいお子様の時間を節約でき、納得いくまで何度でも撮り直しが可能です。
一方で、撮影環境やカメラの性能により仕上がりが左右されやすいという課題もあります。
照明や背景の準備、画像編集の手間など、すべてを自分で行う必要があるため、ある程度の準備と知識が求められます。
中学受験写真をスマホで撮る前の確認事項

スマホで証明写真を撮影する前に、いくつかの重要な確認事項があります。
これらを事前に把握しておくことで、撮影後のトラブルを防ぐことができます。
スマホ撮影前に確認:写真の規定を理解しているか
Check!
- プリント写真orデータ
- 写真への写り方の指定
- 写真のサイズ
- 撮影時期
各中学校の募集要項には、証明写真に関する細かな規定が記載されています。
まず確認すべきは、写真の提出方法です。
紙の願書に貼付するのか、Web出願でデータをアップロードするのかによって、準備の方法が異なります。
写真の内容については、一般的に「正面向き」「無帽」「上半身」「無背景」という条件が設定されています。
顔の向きは真正面で、帽子などの装飾品は着用せず、胸から上が写る構図にする必要があります。
背景には余計なものが写り込まないよう、単色の壁などを選ぶことが重要です。
スマホ撮影前に確認:データを適切に準備できるか
デジタルデータでの提出が必要な場合、以下の項目を確認する必要があります。
Check!
- ファイル形式(JPEGまたはPNG)
- 画像の解像度(ピクセル数)
- ファイルサイズ(容量制限)
- 縦横比の指定
多くの私立中学校では「ミライコンパス」というインターネット出願システムが採用されています。
このシステムでは、一般的に「JPEG/PNG形式」「縦600×横450ピクセル」「ファイルサイズ3MB以内」という規格が設定されています。
縦横比は3:4となっており、これは紙の証明写真(4cm×3cm)と同じ比率です。
スマホで撮影した写真は、機種により異なる解像度や縦横比で保存されます。
そのため、撮影後に画像編集アプリを使用して、指定されたサイズに調整する作業が必要になります。
最近のスマホであれば十分な画質を確保できますが、古い機種や内側カメラでは画素数が不足する場合があるため、可能な限り背面カメラを使用することをおすすめします。
スマホ撮影前に確認:撮影環境を準備することができるか
証明写真の品質を左右する重要な要素が、撮影環境です。
理想的な撮影環境として、以下の条件を整える必要があります。
背景については、無地の白い壁が最適です。
壁紙に模様がある場合や、適切な壁が見つからない場合は、大きな白い布や模造紙を壁に貼ることで代用できます。
重要なのは、人物の輪郭がはっきりと分かる単色の背景を用意することです。
照明に関しては、自然光を活用することが理想的です。
晴れた日の午前中から昼過ぎにかけて、カーテン越しの柔らかい光が差し込む場所で撮影すると、顔全体が均一に明るく写ります。
室内の蛍光灯だけでは色味が不自然になりやすく、また上からの光で顔に影ができやすいため、できる限り自然光での撮影を心がけます。
さらに、被写体を壁から50cm以上離すことで、背景に落ちる影を薄くすることができます。
白い紙やボードを下に置いて反射光を作ると、顎下の影が和らぎ、より明るい印象の写真になります。
スマホ撮影前に確認:身だしなみを整えることができるか
撮影前の身だしなみチェックは、証明写真の印象を大きく左右します。
以下の点を細かく確認する必要があります。
服装は、白いシャツに紺や黒のジャケットといった、フォーマルな装いが基本です。
シワがないかアイロンをかけ、襟元やボタンの状態も確認します。
背景との色のコントラストも考慮し、白い背景なら濃い色の服装、濃い背景なら明るい色の服装を選ぶと、写真全体のバランスが良くなります。
髪型については、顔がしっかりと見えるよう整えることが重要です。
前髪が目にかからないようピンで留めるか横に流し、長い髪は後ろでまとめて清潔感を出します。
寝癖や乱れがないか、左右のバランスは整っているか、細部まで確認が必要です。
顔の向きと姿勢は、真正面を向いて左右対称になるよう意識します。
両耳が均等に見える角度で、肩の高さも水平に保ちます。
メガネを着用する場合は、レンズの汚れを拭き取り、光の反射で目が隠れないよう角度を調整します。
中学受験写真をスマホで撮影する際の手順

実際の撮影手順を、3つのステップに分けて解説します。
スマホ撮影手順(1)適切な背景と照明の準備
まず背景と照明の状態を確認します。
白い壁の前に立ち位置を決め、頭の上や左右に十分な余白が取れる位置を確保します。
自然光が入る時間帯を選び、部屋全体が明るく照らされている状態を作ります。
直射日光は避け、カーテンで光を和らげることがポイントです。
室内照明は消すか、自然光を補う程度に調整します。
被写体は壁から適度に離れた位置に立たせ、必要に応じて白い紙などで下からの反射光を作ります。
スマホのフラッシュは使用せず、自然な明るさで撮影できる環境を整えます。
もし理想的な背景が用意できない場合は、撮影後にアプリで背景を修正することも可能です。
ただし、できる限り撮影時点で適切な環境を作ることが、自然な仕上がりにつながります。
スマホ撮影手順(2)スマホを固定する
スマホを安定して固定することは、ブレのない鮮明な写真を撮るために重要です。
三脚やスマホスタンドがあれば、それを使用するのが理想的です。ない場合は、本を積み重ねたり、棚に立てかけたりして固定します。
カメラの高さは、被写体の目線より少し上、おおよそ5〜10cm高い位置に設定すると、自然で好印象な写真になります。
スマホと被写体の距離は、50cm〜1m程度が適切です。近すぎると顔のパーツが歪んで見え、遠すぎると解像度が無駄になります。
背面カメラを使用し、可能であれば標準〜望遠側のレンズを選択すると、歪みの少ない自然な写真が撮れます。
セルフタイマー機能を活用することで、シャッターを押す際の手ブレを防げます。2〜5秒のタイマーを設定し、落ち着いて撮影に臨めるようにします。
スマホ撮影手順(3)姿勢に注意して撮影
被写体の姿勢を整え、実際の撮影に入ります。
背筋を伸ばして真っ直ぐ立ち、顔は正面を向きます。
軽く顎を引き、目線はカメラレンズに向けます。
表情は、口角を少し上げた穏やかな笑顔が理想的です。
緊張して硬い表情にならないよう、撮影前にリラックスさせることも大切です。
構図は、画面の中央に顔が来るように調整します。
頭頂部から上に写真全体の10%程度の余白を残し、胸元まで入るバストアップで撮影します。
スマホのグリッド表示機能を活用すると、水平垂直の確認がしやすくなります。
複数枚撮影して、その中からベストショットを選びます。
まばたきの瞬間や微妙な表情の違いを比較し、最も自然で本人らしい一枚を選択します。
撮影後は、ピントが合っているか、明るさは適切か、表情は自然かを確認し、必要に応じて再撮影を行います。
中学受験写真のスマホ撮影におすすめのアプリ

スマホに標準搭載されているカメラでの撮影でも問題ないですが、簡単に好印象な仕上がりにするにはアプリの活用もおすすめです。
スマホで撮影した写真を証明写真として仕上げるために、便利なアプリを2つ紹介します。
おすすめアプリ:美肌証明写真

出典:美肌証明写真
「美肌証明写真」は、iOS向けの無料証明写真作成アプリです。
肌の明るさや滑らかさを自然に調整できる美肌補正機能が特徴で、撮影時の照明不足を補うことができます。
背景を自動で白、青、グレーのいずれかに変更する機能も搭載されており、撮影環境が理想的でない場合でも、後から修正が可能です。
対応サイズも豊富で、パスポートサイズから履歴書サイズまで幅広く、中学受験で一般的な4×3cmにも対応しています。
保存時には「余白あり」と「余白なし」の2パターンが自動生成され、印刷時のズレにも対応できる仕組みになっています。
作成したデータはコンビニで簡単にプリントでき、費用も1枚30円程度と経済的です。
おすすめアプリ:証明写真作成アプリ

出典:証明写真作成アプリ
「証明写真作成アプリ」は、iOS/Android両方に対応した証明写真作成アプリです。
撮影した写真を読み込むだけで、用途に応じたサイズに自動でトリミングしてくれる機能が便利です。
背景色の変更も可能で、人物を自動検出して背景部分を希望の色に変更できます。
アプリ内でカメラ撮影から編集、プリント用データの作成まで一連の作業が完結するため、複数のアプリを使い分ける必要がありません。
Web出願用のデータ保存にも対応しており、ミライコンパスなどの出願システムに直接アップロードできる形式で書き出すことが可能です。
基本機能は無料で利用でき、追加機能が必要な場合のみ課金する仕組みになっています。
中学受験写真のスマホまとめ
スマホを使った中学受験写真の撮影について、重要なポイントを整理します。
適切な準備と手順を踏めば、写真スタジオに頼らずとも受験に必要な証明写真を用意することができます。
記事のまとめ
- 中学受験の証明写真はスマホ撮影が可能だが、募集要項を確認する
- 撮影前に写真の規定/データ形式/撮影環境/身だしなみの4点を確認する
- スマホアプリを活用すると効率的に作成できる
これらのポイントを押さえることで、写真スタジオに行かなくても、スマホで十分な品質の中学受験用証明写真を準備することができます。
適切な方法を選択することで、時間と費用を節約しながら受験準備を進めることが可能です。