子どもの七五三の着付けはどこでやる?おすすめの場所や着付けの方法を解説
はじめに
「七五三で子供に着物を着せたいけど、着物の衣装ってどこで手に入るの?」
「子供と一緒に親も着物を着たいけど、着付けはどこでやってもらえる?」
など、不慣れな七五三の悩みの一つとして、”衣装の着付け”があります。
主に子どもの七五三の着付けは、フォトスタジオや着物のレンタルショップ、出張着付けなどに依頼することができ、人によってはご自身で着付けする方もいらっしゃいます。
その中でも、家族写真を専門に取り扱っているフォトスタジオでしたら、子どもの着付けにも慣れているスタッフばかりで、安心して任せられるでしょう。
そこで今回は、七五三の着物の着付けについて解説します。
おすすめの場所だけでなく、ご自身で着付けられるときに参考になる着付けの方法も紹介しているので、ぜひ目を通してみてくださいね。
子どもの七五三の着付けはどこで出来る?
子どもの七五三の着付けは、以下の箇所で可能です。
- フォトスタジオ
- 着物のレンタルショップ
- 美容院
- 出張着付けサービス
- セルフ着付け
それぞれメリットデメリットがあるので、詳しく解説していきましょう。
【1】フォトスタジオで行う
子どもが七五三を迎える際の着物の着付けは、フォトスタジオでお願いできます。
フォトスタジオで着付けのお願いをする場合は、基本的に撮影を依頼していないと難しいです。
フォトスタジオで着付けをするメリット・デメリット
- ・着物のレンタルも同時にできる
- ・撮影も依頼できる
- ・子どもの着付けに慣れたスタッフが着付けてくれる
- ・ヘアセットも同時に行ってくれる
フォトスタジオによっては、撮影プランの中にお参り当日のレンタル、および着付け代が含まれている場合があります。
もし、オプション料金がかかった場合でも、他のサービスを依頼するより低価格でプロに着付けしてもらえます。
- ・撮影と同時にお参りに行く場合は子供が疲れて撮影がスムーズにいかない
同日に撮影とお参りをするとぐずるかもしれませんが、これは別日に日程調整することで避けられるでしょう。
フォトスタジオで着付けをしてもらう際の料金相場
フォトスタジオで着付けをしてもらう際の料金相場は着物のレンタル料込みで、3,000〜20,000円ほどになります。
レンタルする時期、平日か休日か、などによって価格が変動し、一般的に10、11月の休日は価格が上がります。
ちなみに、フォトスタジオによっては撮影プランに含まれていたり、オプションで通常より低価格で当日の着付けをお願いできる場合があります。
【2】着物レンタルショップで行う
七五三の子どもの着付けは、着物レンタルショップで行うこともできます。着物を一時的にレンタル出来るショップは、浅草や渋谷など観光地化している地域に多いです。
着物のレンタルショップで着付けをするメリット・デメリット
- ・着物の種類が子供でも豊富
- ・親子で着付けしてもらえる店が多い
親子で同じ場所でレンタル、着付けをお願いできる場所はあまりありませんが、着物レンタルショップでしたら、同じ場所でレンタルと着付けが依頼できます。
七五三は親子で着物を着たい、という方にとくにおすすめです。
- ・子どもに慣れていない方が着付けをするかもしれない
- ・神社や写真館などの移動がある場合、着崩れしたら親が直す必要がある
着物レンタルショップには、子どもだけでなく大人の着物も取り扱っています。
フォトスタジオのように子ども専門ではない人が着付けるため、子どもがぐずってしまうとスムーズに着付けすることが難しい場合もあります。
着物レンタルショップで着付けをしてもらう場合の料金相場
着物レンタルショップで着付けしてもらう場合の料金相場は10,000円程度です。
着物レンタルショップでは、3歳、5歳の七五三の着付けは、5,000〜10,000円程度、7歳の七五三の着付けは10,000〜20,000円程度と、年齢によって価格が変わります。
なぜなら、7歳女の子の着物は大人と同様、帯を締めなければなりませんし、ヘアメイクも大人と同じように施すことが多いからです。
【3】美容院で行う
実は七五三の子どもの着付けは、美容院でも行える場合があります。
ですが、美容院によって
- ヘアセットのみ
- ヘアセットとメイクのみ
- 着付けからヘアセットまで全てできるところ
とお店によって出来る範囲が全く異なるので、美容院で着付けをお願いしたい場合は事前に、メニューの取り扱いを確認しましょう。
美容院で着付けをするメリット・デメリット
- ・保護者も一緒に着付けが出来る場合がある
- ・ヘアセットやメイクも依頼できる場合がある
- ・プロならではの凝ったヘアアレンジを施してくれる
お店によっては保護者も同時に着付け、ヘアメイクを施してもらえるので、親子で着物を着たい方にぴったりです。
さらに、フォトスタジオや着物レンタルショップよりも、凝ったヘアアレンジを施してくれるでしょう。
- ・お店によってはヘアアレンジのみしかできない
- ・子どもに対応していない場合がある(3歳の子は難しい)
どちらも、予約前に一度確認しておくと安心でしょう。
美容院で着付けをしてもらう際の料金相場
美容院で着付けをしてもらう際の料金相場は、着付けとヘアメイク込みで10,000円前後になります。
美容院での着付けも、着物レンタルショップと同様に、年齢によって価格が変動します。
【4】出張着付けサービスを利用する
最近は、自宅など希望の場所に来て着付けをしてもらえる出張着付けサービスもあります。
まだメジャーでないので、地域によっては出張着付けサービスを探すことは難しいかもしれません。
インスタグラムなどのSNSを使って探すと、出張着付けサービスを探すことができます。
出張着付けサービスを利用するメリット・デメリット
- ・自宅(希望の場所)まで来てくれるから移動の手間がない
- ・着物のレンタルもできる場合がある
- ・自宅での着付けなので、子どもも安心できる
- ・予約時間の融通が効く
出張着付けサービスでも、着物を複数取り扱っていることが多いので、着物もレンタルできることがあります。
また、出張着付けサービスは個人でやっている方も多く、朝早くの予約にも対応してもらえることもあります。
- ・まだ出張着付けサービスそのものが少ないから予約しにくい
- ・着付け代と別途出張料金がかかる
出張着付けサービスは、自分たちが現地へ行くのではなく、自宅に来てもらう形なので、移動代がかかります。自宅に駐車場がない方はコインパーキングなどに停めてもらうことになるので、注意しましょう。
出張着付けサービスをしてもらう際の料金相場
出張着付けサービスの料金相場は、5,000〜10,000円となります。
ここに、別途出張費がかかるため、おおよそ+3,000円程度上乗せになるでしょう。
【5】自宅でセルフ着付け
最後に、ご自身で着物の着付けをする方法もあります。
着物が手元にある場合、ご自身でネットなどで着物レンタルした場合は、自宅でセルフ着付けも選択肢の一つになるでしょう。
基本的に、セルフ着付けは着物の着付けに慣れている人以外はおすすめできません。
自宅でセルフ着付けをするメリット・デメリット
- ・お金がかからない
- ・移動や予約の手間が省ける
- ・子どもが緊張しない
人見知りや場所見知りがある子どもは、フォトスタジオなどで着付けを依頼すると緊張してしまうこともありますが、自宅は慣れているので、その点は安心です。
- ・着付けに時間がかかる
- ・保護者の負担が大きい
- ・着付けに慣れていない人がやると着崩れしやすい
着物の着付けは工程も多く、慣れていない人がやると手間も時間もかかってしまいます。
また、正しくちゃんと着付けしなければ、子どもが動けば動くほど着崩れしてしまうことも多いです。
自宅でセルフ着付けをする際の料金相場
ご自身で着物の着付けをする際の料金相場は以下になります。
- 着物が手元にある場合・・・無料で着付けできる
- 着物をレンタルする場合・・・着物レンタル料がかかる
七五三の着物には、着物以外にも
- ヘアアクセサリー
- 履き物
など、小物も準備しなければなりません。
小物には流行りがあったり、着物に比べて劣化しやすかったりするので、時代の変化に合わせて購入が必要になる場合があります。
もし、小物の購入をする際は、小物を購入した分だけ費用がかかります。
【年齢別】七五三の着付け方法
七五三の着付け方法は年齢によって着物の種類が違うため、着付け方法も異なります。
ここからはセルフ着付けする際に確認しておきたい、七五三の着物の着付け方法についてご紹介します。
年齢別で紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
3歳の七五三|着付け方法
3歳の七五三では、被布といって帯は締めず、着物の上からベストのような「被布」を着用することが多いです。
男の子はまれに羽織袴を着用しますが、最近では男女問わず3歳児の七五三は被布を着用します。
3歳の七五三に必要な着付けアイテム
3歳の子どもが七五三のときに着用する被布の着付けに必要なアイテムは以下になります。
- ・着物
- ・長襦袢
- ・肌着または肌襦袢
- ・被布
- ・腰ひも(4本~5本)
- ・半衿
- ・足袋
- ・ぞうり
- ・伊達衿、伊達衿止めピン
- ・へこ帯
- ・きんちゃく
3際の七五三の着付け手順
3歳の七五三で着用する被布の着付けの手順は以下になります。
- (1)肌着(肌襦袢)を着せ、足袋を履かせる
- (2)長襦袢を着せて付け紐、もしくは腰紐を使って胸の辺りで結ぶ
- (3)着物を着せて、付け紐、もしくは腰紐を使って結ぶ
- (4)被布を着せる
以上で着付けの完成です。着物はお子さんから見て左側の上着が右側より前にくるよう着させます。⑵の紐は胸の位置で少しきつめに締めておいた方が着崩れが少なくなります。
5際の七五三|着付け方法
5歳の七五三は男の子が主役のため、一般的に袴を着用します。
なぜなら、初めて袴を身に着ける儀式が由来になっているからです。
5際の七五三に必要な着付けアイテム
5歳の子どもが七五三のときに着用する袴の着付けに必要なアイテムは以下になります。
- ・肌着
- ・長襦袢
- ・羽織ひも
- ・角帯
- ・腰ひも
- ・足袋
- ・草履
着崩れしやすい5歳の着付けは、あらかじめ、サスペンダーで着崩れを防ぎましょう。
袴を吊り上げるように使うことで、ずり落ちたり裾を引きずってしまわないように着付けします。
5際の七五三の着付け手順
5歳の七五三で着用する袴の着付けの手順は以下になります。
- (1)長襦袢を着せて、胴に腰紐を巻きつける
- (2)着物を着せる
- (3)帯を巻く
- (4)袴を履かせて紐を巻く
- (5)お守りや懐剣などの小物類をつける
- (6)羽織を着せて羽織ひもを付ける
以上で着付けの完成です。
こちらの動画も参考になるので、ぜひチェックしてみてください!
7際の七五三|着付け方法
7歳女子の七五三では、大人と同じ着物を着付けます。
なぜなら、「帯解きの儀」といって初めて女の子が正式に帯を締める儀式に由来しているからです。
7際の七五三に必要な着付けアイテム
7歳の子どもが七五三のときに着用する着物の着付けに必要なアイテムは以下です。
7歳で着用する着物はほとんど大人と同じものを着用するため、小物を含め、必要なアイテムが多いです。
忘れ物や見落としがないように注意しましょう。
- ・着物
- ・インナー(肌襦袢または襟ぐりの深い肌着)
- ・長襦袢
- ・半衿
- ・作り帯または結び帯
- ・伊達締め
- ・腰ひも(作り帯の着付けなら4本~5本、手結び帯なら6本~7本)
- ・帯揚げ
- ・帯締め
- ・しごき
- ・コーリンベルト
- ・クリップまたは洗濯ばさみ
- ・薄手のタオル(2枚~3枚)
- ・足袋
- ・ぞうり
- ・はこせこ・びらかん
- ・扇子
- ・バッグ
- ・髪飾り
7際の七五三の着付け手順
7歳の七五三で着用する着物の着付けの手順は以下になります。
- (1)長襦袢を着せて、着物を羽織る
- (2)着物の丈を調整し、下半身部分を固定する
- (3)腰あたりに出す「おはしょり」を整え、伊達締めで結ぶ
- (4)帯を付ける
- (5)帯締めを結ぶ
- (6)帯揚げとしごきを結ぶ
- (7)はこせこや扇子など、小物を付ける
以上で着付けの完成です。
⑴の長襦袢を着せる前にタオルを仕込むと、胸を張ったような凛とした姿勢になりやすくなるためおすすめです。
七五三の着付けはフォトスタジオで行うのがおすすめ!
このように七五三の着物の着付けは手順がかなり多いため、親が1人で着付けするのは大変です。
子どもが着慣れない着物を着ることになるので、ぐずる子も多く、機嫌の悪い子どもをあやしながら1人で着付けを行うことは難しいため、フォトスタジオで行うのがおすすめです。
ここからは、フォトスタジオで七五三の着付けをしてもらうと良い具体的な理由と、着付けをお願いする際の注意点をお伝えします。
理由1:移動時間を短縮することができるから
七五三の着付けをフォトスタジオで依頼することで、移動時間を大幅に短縮できます。
もしフォトスタジオ以外で着付けを依頼すると、自宅から美容院へ行ってヘアセット、さらにそこから着付けのために移動しなければなりません。
移動が多いとそれだけ時間がかかってしまいますし、子どもも疲れてしまいます。
フォトスタジオで着付けを依頼すれば、フォトスタジオに行くだけで着付けとヘアセット、撮影、全て同じ場所で行ってくれるのです。
その後は神社へお参りに行くだけなので、子どもも必要以上に疲れることもなく、1日の流れが効率的でスムーズに流れます。
理由2:子どもに慣れたスタッフによってスムーズに着付けをしてくれるから
家族写真の撮影をメインに取り扱っているフォトスタジオに依頼すれば、子どもに慣れたスタッフがスムーズに着付けをしてくれます。
家族写真の撮影を取り扱っているフォトスタジオの多くが、七五三専用のプランを設けています。そのため、毎年多くの家庭の七五三撮影や、子どもたちの着付けを担当しているのです。
子どもの着付けに関する経験が豊富なスタッフが担当してくれるため、子どもが着付けでぐずらないように上手く着付けてくれます。
七五三の着付けをする際の注意点
七五三の着付けを依頼する際に、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
- 1.持ち込み着物の場合は事前確認を行う
- 2.着付けの予約は早めにする
- 3.午前中の予約は追加料金が発生する可能性もある
一つずつ詳しく解説していきましょう。
注意点1:着物を持ちこむ場合は事前確認をしっかりと行う
七五三の着付けで着物を持ち込む場合は、事前確認をしっかり行いましょう。
着物には帯や長襦袢、小物類など、たくさんのアイテムを使います。
それらのアイテムを忘れてしまうと、アイテムによっては着付けられないこともあります。
とくに7歳女の子の着物にはたくさんのアイテムがあるので、忘れ物に注意しておきましょう。
また、持ち込み着物の場合、事前準備として、
- 着物、長襦袢の肩上げ
- 長襦袢の半襟つけ
が必要です。
ご自身でできる場合はご自身で行っても良いのですが、着物の知識がない場合は、ご自身で肩上げと半襟つけを行うことは難しいでしょう。
着物を持ち込む場合は、着物と長襦袢の肩上げと長襦袢の半襟つけを事前に呉服屋さんなどで依頼するようにしましょう。
注意点2:着付けの予約は早めに行う
七五三の予定が決まったら、早めに着付けの予約を行いましょう。
人気な日程、時間帯はとくに予約が埋まりやすいので、早めの予約がおすすめです。
- 10、11月の土日祝日(とくに午前中)
- お日取りの良い日(大安)
上記の日程は人気があるので、かなり混み合います。
可能であれば夏前の予約が安心です。
大安以外の平日であれば比較的直前でも予約できることはありますが、できる限り早めに予約しましょう。
注意点3:人気な午前中の予約は追加料金が発生することがある
着付けの予約をする際、時間によっては追加料金が発生する可能性があるので気をつけましょう。
七五三参りのスケジュールの観点からも、子どもの機嫌やお昼寝の時間を考慮しても、午前中の方が人気です。
そのため、人気の午前中予約の枠は、追加料金がかかってしまう可能性があります。
午前中の予約を検討する際は、あらかじめ追加料金が発生するのかしないのか、確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
子どもの七五三の着付けはどこで出来るかについて、解説しました。
子どもの着物の着付けはどこで依頼すると良いか、理解は深まりましたでしょうか?
子どもの着物の着付けはフォトスタジオをはじめ、着物レンタルショップや出張着付けサービス、ご自身で着付けるなど、様々な方法がありますが、子どもの着付けに慣れているフォトスタジオでの依頼が良いです。
フォトスタジオで依頼する際はもちろん、ほかのサービスで着付けを依頼する場合も、スケジュールがわかったらすぐに予約しましょう。
七五三で着用する着物の着付けを依頼する場所や着付けの方法について理解することで、着付けの予約などがスムーズにできることを心から祈っております。