中学受験写真は「自宅」でも撮影可能!注意点やコツを解説
はじめに
中学受験の出願準備で必要となる証明写真。写真スタジオで撮影するべきか、それとも自宅でも問題ないのか悩む保護者の方も多いのではないでしょうか?
「自宅で撮った中学受験写真は落ちやすいのかな?」
など、不安も多いですよね。
結論から申し上げると、規定を守れば自宅での撮影でも全く問題ありません。
本記事では、中学受験用の証明写真を自宅で撮影する際の具体的な方法と注意点について詳しく解説します。
この記事を読むことで、写真スタジオに行かずとも規定に適合した証明写真を準備することができますよ。
中学受験写真は自宅でも撮影可能

中学受験の願書に使用する証明写真は、各学校が定める募集要項の規定に従っていれば、自宅で撮影したものでも問題ありません。
証明写真の目的はあくまで受験当日の本人確認であり、写真の出来栄えが合否に影響することはないのです。
各学校の募集要項には、下記のような内容が明記されています。
- ・写真のサイズ
- ・カラーまたは白黒の指定
- ・撮影時期(出願から何ヶ月以内か)
これらの規定を確認し、指定された条件を満たす写真を準備することが重要です。規定から外れた写真では受理されない可能性もありますので、注意してください。
自宅で撮影する際はミライコンパスの規定も確認
近年では多くの私立中学校で「ミライコンパス」というインターネット出願システムが採用されています。
ミライコンパスは紙の願書に写真を貼る従来の方式とは異なり、デジタル写真データをウェブ上でアップロードする仕組みです。
ミライコンパスの主な写真規定は次の通りです。
Check!
- 縦横比は4対3
- 推奨画像サイズは横450ピクセル×縦600ピクセル
- ファイル形式はJPEGまたはPNG
- ファイル容量は3MB以下
これらの規定に沿った写真データを準備すれば、受験票への印刷も自動的に適切なサイズで行われます。
また、一度登録した写真データは他のミライコンパス対応校への出願時にも使い回すことができるため、複数校受験の際も写真の枚数不足を心配する必要がありません。
中学受験写真を自宅で撮影する「メリット」
自宅での証明写真撮影には、写真スタジオを利用する場合と比較して多くのメリットがあります。
メリット
- 費用を大幅に節約できる
- 撮影のタイミングを自由に選べる
- 納得がいくまで何度でも撮り直しができる
- 撮影から完成まで即日で対応可能
- 子どもがリラックスした環境で撮影できる
最大のメリットは経済面での負担軽減です。写真スタジオでの撮影では数千円の費用がかかりますが、自宅撮影であれば撮影自体は無料で、プリント代も数百円程度で済みます。
また、写真スタジオの予約や営業時間に縛られることなく、子どもの体調や機嫌の良いタイミングを選んで撮影できる点も大きな利点です。
さらに、追加料金を気にすることなく納得のいく表情が撮れるまで何度でも撮り直せるため、ベストショットを選ぶことができます。
これらのメリットを考えると、自宅撮影は時間的にも経済的にも効率的な選択肢といえるでしょう。
中学受験写真を自宅で撮影する「デメリット」
一方で、自宅撮影には以下のようなデメリットも存在します。
デメリット
- 撮影環境の準備に手間がかかる
- 写真の規格確認を自分で行う必要がある
- プロの技術やアドバイスが得られない
- 照明や背景の調整が難しい場合がある
- 仕上がりの品質保証がない
最も大きなデメリットは、写真スタジオであればプロが整えてくれる撮影環境を自分で準備しなければならない点です。
適切な背景の用意、照明の調整、カメラの設定など、すべてを自力で行う必要があります。
また、出来上がった写真が募集要項の規定に適合しているかの判断も自己責任となります。
プロのカメラマンによる姿勢や表情のアドバイスも得られないため、子どもの良い表情を引き出すのも保護者の腕次第となります。
これらの点を考慮し、自分で対応できるかどうかを事前に検討することが大切です。
撮影前にチェック!中学受験写真を自宅で撮る際の注意点

自宅で証明写真を撮影する前に、必ず確認すべき重要なポイントがあります。
これらの注意点を押さえることで、規定に適合した質の高い写真を撮影することができます。
自宅撮影の注意点(1)撮影前に身だしなみを確認
撮影前の身だしなみチェックは、証明写真撮影の基本中の基本です。
服装は清潔感のある白いシャツやブラウスに、紺色や黒色のジャケットを着用するのが一般的です。
背景が白い場合は濃い色の服装でコントラストをつけ、背景が濃い色の場合は白い服装が映えるように工夫します。
髪型については、顔の輪郭がはっきり見えるよう整えることが重要です。
前髪が目にかかる場合はピンで留めるか横に流し、長い髪は耳にかけるか後ろでまとめて、表情が隠れないようにします。寝ぐせやほつれ毛がないかも入念にチェックしましょう。
メガネを着用する受験生は、写真でもメガネをかけて撮影することをおすすめします。受験当日の姿と写真の印象が大きく異なると、本人確認に時間がかかる場合があるためです。
メガネのレンズへの光の反射に注意しながら撮影角度を調整しましょう。
自宅撮影の注意点(2)写真に影が入らないように
証明写真では顔や背景に不要な影が入らないことが重要です。
室内の照明を活用する場合は、被写体の正面または斜め上から光が当たるように配置を工夫します。天井照明だけでは不十分な場合は、デスクライトなどを追加して明るさを確保しましょう。
自然光を利用する場合は、午前中の柔らかい光が最適です。
窓際で撮影する際は、直射日光を避けてカーテン越しの光を利用すると、顔全体を均一に照らすことができます。
白い画用紙や発泡スチロール板を胸元に持たせてレフ板として活用すると、あごの下の影を和らげることができ、より明るい印象の写真に仕上がります。
自宅撮影の注意点(3)規定のサイズになるようトリミング
撮影した写真は、各学校が指定する規格に合わせてトリミングする必要があります。
一般的な証明写真のサイズは縦4cm×横3cmですが、学校によって異なる場合があるため必ず確認が必要です。
デジタル出願の場合は規定を満たすようにデータを調整します。
- ・ファイル形式(JPEGまたはPNG)
- ・縦横比(通常4対3)
- ・ファイル容量(多くの場合3MB以下)
撮影時は高解像度で撮影し、後からトリミングしても画質が保たれるようにすることが大切です。
ピクセル数についても、ミライコンパスの推奨サイズである450×600ピクセルを目安にすると良いでしょう。
自宅撮影の注意点(4)レタッチは自然な範囲で
スマートフォンのアプリを使えば簡単に写真の修正ができますが、過度な加工は厳禁です。
慣れない人がレタッチをすると、ついやりすぎてしまい、本人確認に支障をきたす場合があります。
適切なレタッチの範囲は、肌荒れやニキビ跡を薄くする、アホ毛を消す程度に留めるべきです。
目の大きさを変える、輪郭を細くする、肌を極端に白くするなどの過度な加工は絶対に避けましょう。
証明写真の目的は本人確認であることを忘れずに、自然な仕上がりを心がけることが大切です。
中学受験写真を自宅で撮影する具体的手順

自宅で中学受験写真を撮る注意点については理解いただけたでしょうか?
では、実際にどのように撮影すればいいか分からない方に向けて、自宅で証明写真を撮影する際の具体的な手順を、準備から撮影まで順を追って解説します。
手順(1)中学受験写真に適切な背景の準備
まず最初に行うのが背景の準備です。
募集要項に背景色の指定があればそれに従い、特に指定がない場合は無背景(無地の背景)にするのが無難です。
自宅で無地の背景を作る方法として、白や薄い色の壁を利用するのが最も簡単です。適切な壁がない場合は、大きな白いシーツや模造紙を壁に貼って背景を作ります。
シーツを使う場合は、事前にアイロンをかけてシワを取り、画鋲やテープでピンと張って固定します。
背景の範囲は、子どもの胸から上が十分に収まる大きさがあれば問題ありません。
手順(2)撮影に適切な照明の準備
次に照明環境を整えます。基本的には被写体の正面から均等に光が当たるように照明をセッティングします。
室内照明に加えて、必要に応じてデスクライトなどを追加して明るさを確保しましょう。
撮影時にはレフ板として白い画用紙や発泡スチロール板を手元に持って撮影すると、顔を明るく見せることができます。
市販のレフ板がなくても、A3サイズ程度の白い紙で十分に代用可能です。これを子どもの胸元あたりに持たせることで、下からの反射光が顔全体を明るく照らし、影を軽減する効果があります。
手順(3)カメラを固定して撮影
撮影にはスマートフォンを使用する場合が多いと思いますが、手ブレを防ぐためにも三脚やスタンドに固定することをおすすめします。
100円ショップで購入できる簡易スタンドでも十分です。三脚がない場合は、本を積み重ねて高さを調整し、その上にスマートフォンを置いて撮影することもできます。
カメラは子どもの目線の高さに合わせて設置し、必ず背面カメラ(アウトカメラ)を使用して撮影します。インカメラは画質が劣る場合が多いため避けましょう。
撮影時は複数枚撮影し、その中から表情が自然で、ピントがしっかり合っている写真を選びます。セルフタイマー機能を使えば、撮影者も子どもの表情を確認しながら撮影できます。
中学受験写真をスマホで撮影する際の注意点は以下の記事で詳しく紹介しています。
中学受験・願書写真をスマホで撮影する方法や撮影前の注意点を解説!
中学受験写真の自宅撮影に便利なサービス

自宅で撮影した写真を証明写真として仕上げる際に便利なサービスを2つご紹介します。
おすすめサービス(1)ピクチャン「コンビニ証明写真」

ピクチャン「コンビニ証明写真」は、スマートフォンで撮影した写真をコンビニエンスストアで証明写真としてプリントできるサービスです。
このサービスの特徴は、1シート200円程度という低価格で証明写真が作成できる点です。
専用アプリまたはウェブサイトから写真をアップロードし、発行される番号をコンビニのマルチコピー機に入力するだけで、その場で証明写真がプリントされます。
ローソン、ファミリーマート、セブンイレブンなど主要なコンビニチェーンで利用可能で、24時間いつでも印刷できるため、急な出願にも対応できます。
おすすめサービス(2)証明写真作成アプリ

証明写真作成アプリは、スマートフォンで簡単に証明写真データを作成できる無料アプリです。
このアプリでは、用途別に最適なサイズの証明写真を作成できます。
背景の変更機能や明るさ調整機能も搭載されており、撮影環境が理想的でない場合でも適切な証明写真に仕上げることができます。
作成したデータはそのままデジタル出願に使用できるほか、コンビニプリント用のレイアウトデータとしても保存可能で、30円から60円程度の印刷代で証明写真を作成できます。
中学受験写真の自宅撮影まとめ
本記事では、中学受験用の証明写真を自宅で撮影する方法について詳しく解説しました。
記事のまとめ
- 募集要項の規定を守れば自宅撮影の写真でも問題ない
- 撮影前の身だしなみ、照明、サイズ、レタッチに注意する
- 中学受験写真の自宅撮影はアプリの使用がおすすめ
適切な準備と工夫をすれば、自宅でも十分に質の高い証明写真を撮影することができます。大切なのは各学校の規定をしっかり確認し、それに沿った写真を準備することです。
本記事を参考に、お子様の受験準備を進めていただければ幸いです。

