パスポートの写真にスマホでの自撮りは使える?自撮りのコツを解説
はじめに
海外旅行や海外への出張が決まったら、用意すべきなのは「パスポート」ですね。
初めて申請する人はもちろん、更新の場合にもパスポート申請には“顔写真が必要”です。
「スピード証明写真は苦手だし、フォトスタジオを予約するのも面倒」
それならいっそスマホで自撮りしようと思う方もいるかもしれません。
そもそも、パスポートにスマホの自撮り写真も認められるのでしょうか?
更新手続きをする方も、写真のサイズやルールについて前回のことは忘れてしまっているかもしれませんし、実際のところパスポート写真の規格は2018年の4月に更新されています。
この記事ではパスポート写真の最新ルールをあらためて確認するとともに、スマホ写真での申請について注意点などもご紹介していきます。
パスポート写真に自撮りがダメという決まりはない
スマホの自撮り写真はパスポート申請用の写真として認められないということはありません。
規格にしっかり沿うものであれば受理され、あなたのパスポートの写真となります。
「費用をかけたくない」、「証明写真は苦手」という方は、何度でも撮り直しもきくスマホ撮影にチャレンジしてみるのも良いかもしれません。
また赤ちゃんや小さいお子さんの場合、街中のスピード写真で撮影するのは難しく、スタジオ撮影でも大人のようにはいかないことが多いでしょう。
自宅ならもし泣いたりぐずってしまっても、ゆっくり撮影することも可能ですね。
パスポート写真は規約が多く自撮りでは難易度が高い
スマホで自撮りした写真をアプリで加工し、コンビニなどでプリントすれば、コストをかけずパスポート申請の写真を用意することができます。
しかし、パスポートの写真はサイズをはじめ、顔の位置、髪の毛で顔が隠れていないことや影が写っていないこと、画質まで細かくルールが定められています。
規格に合わないものは撮り直しになることもあり、思ったより難易度は高いのです。
写真を撮りに行く時間もないし、自撮りしようという方はあらかじめルールをしっかり確認した上で撮影することをおすすめします。
パスポート写真を自撮りする際に知っておくべきルール
日本を出国する時、そして渡航先の入国審査で提示するパスポート。
どこの国でもスムーズに審査が行えるよう、日本のパスポート写真には国際標準に従った規格があります。
ただでさえ自分ひとりで撮影する自撮りは、このような規定をしっかり確認して撮影する必要があります。
以下のルールをしっかり確認してください。
【1】サイズは縦45mm×横35mm
写真のサイズは縦45ミリメートル、横35ミリメートルと決まっています。
スマホ撮影の場合、撮影後にこのサイズにトリミングする必要がありますが、
証明写真用のアプリを利用しパスポート写真のサイズを選択することで、規格に合うサイズのファイルに出力されます。
一般的な履歴書写真のサイズ(縦40ミリ×横30ミリ)などでは受け付けてもらえませんので、証明写真機で撮影する場合も間違えないようにしましょう。
【2】背景は淡い色で必ず無地
背景の色が濃いものはNGです。対象となる人物の肌色や髪色等が実物と判別しにくくなってしまうからです。
そのため規定通り、無地の白または薄いグレーやブルーで、人物と背景の境界が明瞭なものでなければなりません。
たとえ色が薄くても背景に柄や模様があるもの、グラデーションもNGで撮り直しとなります。
【3】影が写ってはダメ
背景に人物の影が出ているものは不適切となります。背景が淡いと撮影時の光の位置によって首・後頭部の後ろの壁に影が映りやすいですが、そちらも再撮影が必要となるため注意しましょう。
また顔に影が出来てはっきりと顔が確認できない写真もNGです。
【4】顔のパーツや輪郭が写っている
女性や髪が長い人の場合、髪の毛が顔にかかり、輪郭が隠れてしまうことがあります。
髪の毛は一つにまとめるか耳にかけるなど、顔周りの毛で輪郭が隠れないように注意しましょう。
前髪で目(黒目)が隠れてしまっているものも認められないので、長い前髪は横に流すかピンでとめておくと良いでしょう。
幅の広いヘアバンド、大きめのヘアアクセサリーで顔や頭部の一部が隠れているものもダメです。
また、ハイネックやタートルネックであごなどが隠れているとNGになりますので、冬場などは撮影時の服装も注意した方が良いことを覚えておいてください。
【5】表情は真顔
「楽しい海外旅行、せっかくなので笑顔で!」
「少しでも写りをよくしたい!」
などと思う方もいるかもしれませんが、口を開けたり目を細めているなど平常時の顔と大きく異なる笑顔はパスポート写真において認められません。
口角が上がっている、歯が見えている場合も不適切と判断されることがあるので、「真顔」で撮影するのが無難でしょう。
【6】顔のパーツをいじってはいけない
アプリやソフトを使って目を大きくしたり、ほくろの修正、本人のイメージと異なる美白処理も認められません。
もちろん、顔を細く変形したり、あごの形を変えるなどの画像処理をほどこしたものはNGです。
その他、不適当となる写真の例が外務省のページで確認できますので、チェックしておきましょう。
ルールが厳しいと思うならお金をかけて撮影すべき
自宅でスマホ撮影すると緊張感も薄れ「このくらいならOK?」と思いがちかもしれません。
しかし、外務省のページで提示されているようにパスポート写真には決められた規格があり、これに沿って厳しく審査されます。
自撮りの場合、影が写ってしまったり、サイズ調整や背景処理も思ったようにできない可能性があります。
申請した写真が再提出となり「結局時間も費用もムダに・・・」ということは避けたいですよね?
証明写真機の場合、手順にしたがって撮影すればパスポートの規格に沿った写真となってプリントされます。
通勤途中や買い物の時など、ちょっとした空き時間で気軽に撮影できるのもスピード写真のメリットです。
表情や写真の明るさなど、スピード写真の仕上がりは納得がいかないという方は、写真スタジオでの撮影をおすすめします。
撮り直しもある程度可能な上、何よりも専門の機材が整ったスタジオでプロに撮影してもらうことができます。
パスポート写真でNGとならない髪型や身だしなみのチェック、表情まで客観的な目線でアドバイスしてもらえるでしょう。
費用も2,000円以内でできるところもあるので、お近くの写真スタジオを調べてみるとよいかもしれません。
パスポート写真を自撮りするためのコツ
「パスポート写真の規定が厳しくスマホの自撮りは難しいってことはわかったけど、お金もかけられないしどうしても自撮りにしたい・・・」という方へ。以下の2つのコツをご紹介しますので参考にしてみてください。
コツ1:セルフタイマーで撮影する
片手でスマホを持ち腕を伸ばしての撮影や、自撮り棒を使うと、顔がどちらかに傾いたり不自然な姿勢になることもあります。
角度や光源の調整も難しくなるので、スマホ用のスタンドを使用し、セルフタイマーで撮影すると良いでしょう。
シャッターまでの数秒間で表情をつくることもできます。
コツ2:背景は編集ソフトを使って無地にする
自宅で撮る場合、できるだけ白い壁などを背景に撮影しましょう。
また、背景に自分の影やうっかり他のものが写ってしまった場合は、レタッチソフトか証明写真アプリで背景を無地にすることも可能です。
ただし、人物と背景の境界がぼやけているもの、不自然に切り取られたものは認められませんので注意しましょう。
パスポート写真の自撮りについてのまとめ
今回はパスポート写真のルール、そして写真を自撮りする場合のコツや注意点などをご紹介しました。
自信のある方は自撮り写真にチャレンジするも良し、不安に思う方はフォトスタジオやスピード写真で確実に用意しましょう。
世界で自分の身分証明をする大切なパスポート。
思わぬトラブルで旅行や仕事の予定に支障がでることがないよう、余裕をもって準備ができますように。