七五三写真の結び帯・作り帯って?女の子とママの帯や小物の基本
はじめに
家族で楽しみにしている七五三写真ですが、慣れない着物についてよく分からないことが多いですよね?
着物は奥が深く、同じ着物でも帯の結び方や小物選びによってイメージがガラッと変わります。
そこが着物の良さであり、七五三は良い機会なのでぜひ知識を深めコーディネートを楽しんでほしいと思います。
今回は七五三写真の着物の帯結びと、女の子とママの帯や小物の基本を解説します。
こちらを読んでお子さんの七五三写真のイメージを膨らませてください。
七五三写真は帯にもこだわろう
女の子の七五三の着物では、一般的に3歳は被布を着用しますが、7歳では帯付きになります。
被布から帯付きに変わることで成長が感じられるので、7歳の七五三写真では帯は重要なアイテムです。
また3歳では柔らかい兵児帯を結ぶ場合もあり、より可愛らしい七五三姿になるのでおすすめです。
七五三写真での帯結びは大人に比べて華やかな結び方がたくさんありますので、七五三写真ならではの可愛らしい着物姿を写真に残すためにぜひ帯にもこだわりましょう。
女の子の七五三写真の帯はどんな結び方が人気?
続いて女の子の七五三写真の、人気の帯の結び方を3つご紹介します。
それぞれの結び方でイメージが変わるので、お子さんにぴったりの帯結びを選んでください。
七五三写真の手結び帯1:文庫結び
引用:小岩 スタジオタカノ
文庫結びは江戸時代から続く伝統的な結び方で、リボン結びのような可愛らしい形です。
基本の文庫結びはシンプルで清楚なイメージになりますが、実はさまざまな形にアレンジができます。
羽根をたくさん作ったりリボンを重ねたような形にしたり、花のような結び方の花文庫結びなどのアレンジがあり、どんなお子さんにも似合う帯結びです。
七五三写真の手結び帯2:ふくら雀結び
引用:小岩 スタジオタカノ
続いてご紹介するのはふくら雀結びです。
ふくら雀とは、空気で羽根毛をふくらませて、寒さをしのいでいる雀のことです。
ふくらんだ雀の姿を正面から見て、羽根を伸ばした姿を模した帯結びをふくら雀結びと言います。
七五三や成人式のほかに、お見合いや結納などでも結ばれる、伝統的な結び方です。
ふっくらした形が特徴的なふくら雀は、背が高いお子さんでも可愛らしいイメージになります。
七五三写真の手結び帯3:花結び
引用:小岩 スタジオタカノ
最後にご紹介するのは花結びです。
花結びとは羽根を2~3重にしたり、結び目を花のように結ぶことで花のような形を作る帯結びです。
伝統的な文庫結びやふくら雀に比べて自由度が高く、現代的なイメージになります。
花のように可愛らしく仕上がる花結びは、まさに五三写真にぴったりの帯結びです。
3・7歳女の子の帯はどれくらいの長さが必要?
これらの帯結びをするために、帯はどれぐらいの長さが必要なのでしょうか。
3歳はほぼ被布を着用する場合が多く、外に見える形での帯はほとんど使用しません。
3歳で固い帯を締めるのはまだ難しいので、帯を締めたい場合は兵児帯を用意しましょう。
長さは3mほどになります。
7歳は子供用の袋帯がおすすめで、幅約27cm、長さが4mぐらいあるとさまざまなアレンジが可能です。
お母さんの帯は「お太鼓結び」で決まり
お母さんも着物姿で七五三写真に写る場合は、帯は袋帯で二重太鼓にしましょう。
名古屋帯や一重太鼓はカジュアルなイメージになってしまうので七五三写真にはあまりおすすめできません。一方、二重太鼓は喜びが重なるという縁起の良い結び方なので七五三写真の母親の帯結びにぴったりです。
大人の帯結びもさまざまなアレンジがありますが、七五三写真はお子さんが主役なので派手なアレンジはせずお太鼓で上品に仕上げましょう。
七五三写真の帯は「作り帯」でお家で簡単に着付けができる!
ここまで、七五三写真での女の子とお母さんの帯結びをご紹介してきましたが、自分で帯を結ぶのはかなり難しく、誰かに習うか動画等を見て練習を重ねなければなりません。
さらに美しく仕上げるのは素人では難しく、またせっかくきれいに仕上げても時間が経つと崩れてしまう場合もあります。
そこでおすすめなのが作り帯です。
素人でも簡単に扱うことができる作り帯なら、お子さんもお母さんもきれいな帯が仕上がります。
ここからは作り帯について解説いたします。
そもそも作り帯とは
作り帯とは、胴に巻く部分と後ろの帯結びの部分の二つに分かれている帯のことです。
羽根の部分は完成形になっているので複雑な帯結びをする必要がなく、背中に固定するだけで華やかな帯結びができあがります。
お太鼓の作り帯もありますので、お母さんのお太鼓も作り帯で結ぶことができます。
作り帯は様々な柄と形が取り揃えられていますので、必ず好みのものが見つかるはずです。
七五三写真の作り帯の付け方
七五三写真の作り帯の付け方は以下です。
- ①着物をきれいに着付けたら、胴に巻く帯をお腹のあたりに巻きつけ、付け紐を前にもってきて帯の上部でしっかり蝶結びにします
- ②帯結びのパーツを胴巻きパーツの背中の上部にしっかり差し込み、角度を整えます。
- ③帯結びパーツの付け紐を前に持ってきて帯の上部で①と同じ様に蝶結びにします。
- ④付け紐を胴パーツに少し押し込めます。紐は全部隠れなくてOKです。
- ⑤帯揚げと帯締めを結びます。帯揚げで付け紐は隠れます。
- ⑥最後に志古貴を結んで、作り帯の帯結びの完成です。
七五三写真の着物は小物で伝統的な装いに
七五三写真では着物と帯の他に、小物を用いて伝統的な装いに仕上げます。
ここからは七五三写真に必要な小物について解説します。
聞きなれない名前が続きますが、ここでしっかり学んでおきましょう。
七五三の着物の小物1:しごき帯(扱き・志古貴)
引用:京都きもの町
しごき帯とは扱き・志古貴とも言い、帯の下に巻き斜め後ろに垂らす飾りのことで、写真の赤い布です。
単色やグラデーションなどシンプルなものが多く、着物や帯の柄を邪魔しないデザインのものを選びます。
しごき帯は通常七五三と花嫁衣裳の時しか使わないので、ぜひ七五三写真で取り入れましょう。
七五三の着物の小物2:はこせこ(筥迫)
続いてご紹介するのは「はこせこ(筥迫)」です。
はこせことは名刺入れぐらいの小さい小物入れで、七五三写真では胸元に挟みます。
江戸時代から使われている伝統的な小物入れで、鏡や櫛などを入れるためのものです。
七五三写真では胸元からちらりとのぞくので、小さいながらも存在感があります。
そのためカラフルなものや、飾りや刺繍がついた可愛らしいデザインが多いです。
七五三の着物の小物3:ビラ簪
続いてご紹介するのはビラ簪です。
七五三写真でのビラ簪ははこせこの装飾に使います。短冊状の銀ビラがいくつも垂れ下がり、それが光に反射してキラキラ光ります。
またビラ簪は髪に差すこともあり、髪用のビラ簪ははこせこ用より長いです。
江戸時代には子供や未婚の女性が付けた簪なので、七五三写真でもよく使われます。
七五三の着物の小物4:扇子
最後にご紹介する、七五三写真で使う小物は扇子です。
扇子は形が末広がりになっていることから、子供の人生が末広がりになるようにとの願いをこめて七五三の衣装に使われます。
七五三写真ではおめでたい絵柄や房飾りのついた小ぶりで華やかな扇子を帯締めに差します。
3・7歳女の子の着物をかわいくする七五三写真の帯の選び方は?
ここまでで、七五三写真での帯結びや小物についてご紹介しましたが、実際どんな帯を選べば良いのか悩んでしまいますよね。
ここからは、3・7歳女の子の着物をかわいくする七五三写真の帯の選び方について解説します。
帯の選び方1:まずは着物の色と合わせる
七五三写真では、着物を先に選んでそれに合う色の帯を選びましょう。
着物に合わせる帯は、着物と同系色か反対色を選ぶと良いです。
また華やかな七五三写真を撮りたい場合は、金や銀の帯を選ぶと帯の存在感が増し、どんな色の着物にも合うのでおすすめです。
帯の選び方2:はしごき帯の色とトータルコーディネート
しごき帯を用いる場合は、着物と帯、しごき帯と帯揚げの4つをコーディネートすることで統一感が生まれます。
しごき帯は斜め後ろで大きな蝶結びを作るため、存在感が大きいです。
そのためしごき帯の色で全体の印象が左右されるので、他の3つのアイテムにあった色選びをしましょう。
帯の選び方3:好きな柄やモチーフから選ぶ
七五三写真用の帯は柄入りのものが多いので、好きな柄やモチーフの帯を選ぶのもおすすめです。
七五三用の帯の柄は、花や鶴、手毬や扇子などの古典柄から市松模様や波型模様などのモダンな柄まで、様々な柄から選べます。
着物に合い、お子さんの気に入ったおめでたい柄を選びましょう。
お母さんの帯の選び方ポイント
続いてお母さんの帯選びのポイントを解説します。
七五三写真でのお母さんの着物は訪問着や付け下げ、色無地や江戸小紋などになりますが落ち着いた柄と控えめな色を選びましょう。
帯もそれに合ったシンプルな色柄のものを選びますが、地味すぎるとおめでたい七五三写真には物足りないので、控えめに金糸や銀糸が織り込まれているものがおすすめです。
七五三写真の帯は購入?レンタル?
七五三写真で使う帯は、何度も使うものではないので購入するかレンタルで済ませるか迷いますよね。
予算や姉妹の有無などで購入とレンタルのどちらにするか決めると良いです。
ここからは結び帯と作り帯での購入とレンタルについてそれぞれ解説します。
【1】結び帯
まず最初は長さのある結び帯について解説します。
結び帯は新品か中古かで値段が変わる
結び帯は新品で買うと高価なものが多いですが、使用頻度が高くない場合が多いので中古で購入する手もアリです。
帯の種類 | 購入場所 | 相場 |
---|---|---|
新品 | 呉服店、デパート | 20,000円~50,000円 |
中古 | 呉フリマサイト、ネットオークション | 3,000円~10,000円 |
結び帯のレンタルはどこでできる?値段は?
何度も使わない結び帯は、レンタルすることもできます。
七五三写真で使う帯は写真館やレンタルサイトで借りることができます。
帯単体では3,000円~5,000円ぐらいで借りられますが、小物セットや着物セットで借りることもできます。
【2】作り帯
続いて七五三写真での、作り帯の入手方法をご紹介します。
作り帯も購入かレンタルのどちらも選ぶことができます。
作り帯の購入はどこでできる?値段は?
七五三写真の作り帯は呉服店や通販サイト、フリマサイトなどで購入することができます。
結び帯より安価なものも多く、中古では物によってレンタルより安い場合もあります。
帯の種類 | 購入場所 | 相場 |
---|---|---|
新品 | 呉服店、通販サイト | 27,000円~20,000円 |
中古 | フリマサイト、ネットオークション | 2,000円~5,000円 |
作り帯のレンタルはどこでできる?値段は?
何度も使わない七五三写真の作り帯は、レンタルするのもおすすめです。
作り帯は写真館やレンタルサイトで借りられます。
相場は3,000円~10,000円程度ですが、結び帯と同じく着物や小物とセットで借りることもできます。
着付けは大変!七五三写真を写真館にお願いするメリット
ここまでで、七五三写真の女の子やママの帯と必要な小物について解説しましたが、自分でアイテムを揃えて着付けまで行うのはかなり大変です。
帯は作り帯なら簡単ですがその前に着物を着付けなければならず、着付けは誰かに習うか動画等を見て勉強するしかなく、ハードルが高いです。そこでおすすめなのが、写真館にお支度から撮影までを一式お任せすることです。
ほとんどの写真館では服装や小物のレンタルが可能で、お支度付きのプランを選べば提携先の美容室などで着付けをお願いできます。
さらに七五三写真に適したメイクやヘアセットをしてもらって、それが効果的に映えるようなプロの撮影が可能です。
お子さんだけでなく、お母さんの着物レンタルやお支度までしてもらえるプランも多いので、ぜひプロにお任せしましょう。
七五三写真の帯まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は七五三写真の女の子とママの帯や小物の基本について解説しました。
七五三写真で使う帯や小物は華やかで可愛らしいものが多く、準備の段階でもワクワクしますよね。
また、作り帯を選べば難しい帯結びも簡単にできるのも、心強いですよね。
お支度は自前で購入かレンタルか、プロにお任せするかご家庭の都合で最良の方法を選んでください。
一生に一度の素晴らしい七五三写真が撮れることを願っております。