遺影写真を入れる額縁はどれがおすすめ?色やサイズまで紹介
はじめに
遺影写真とセットで決めたり用意したりする必要のある“額縁”。
サイズやデザインで様々な額縁がある中で、一体どんなものが遺影写真には適しているのか、知らずに選んで不安に思われている方々は多いです。
遺影写真は見た人が故人を偲んだり故人らしさを感じたりできるよう、故人に似合う額縁でおしゃれに飾ってあげましょう。
この記事では、遺影写真にふさわしい額縁の選び方について、形やサイズ、素材、色、選ぶ際の注意点を詳しく解説します。
併せて、後半では
- ・遺影額縁を購入するのにおすすめの店舗
- ・額縁にあった美しい遺影を撮影する方法
も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
遺影写真の額縁の形
額縁だけでも実は様々な種類があり、それぞれ用途に合った額縁を選ぶ必要があります。遺影も同じように、遺影に適した額縁があります。
その特徴を2つご紹介します。
額の種類は”写真額”
額縁には、デッザン額や賞状額、油額など様々な用途に合わせて種類が豊富にあります。それぞれ入れる写真に適するようにサイズや幅が作られているため、同じ額縁だからと用途に合わない額は使わないようにするのが適切です。
遺影写真に使う額は「写真額」を選んでください。写真の薄さやサイズに合わせて作られている額縁です。中でも、遺影額として売られているものはデザインもふさわしいタイプが多いので、その中から額縁を選ぶようにしましょう。
据え置き型or壁掛け型
写真額には、据え置き型と壁掛け型の2つのタイプがあります。用途によってこの2タイプから選ぶと良いでしょう。
- ◯壁掛け型
- 葬儀に使ったり部屋の壁に飾ったりする場合
- ◯据え置き型
- 仏壇に置く用の場合
どちらも出来るタイプの遺影額もあります。どうするか迷われている方は、紐がかかっていて据置も出来る仕様の額縁の形を選ぶと良いでしょう。
遺影写真の額縁のサイズ
遺影写真の額縁のサイズは、入れる写真のサイズによって異なります。一般的には、お葬式用の遺影写真サイズと、自宅で飾る場合の遺影写真サイズがあります。
お葬式用の遺影写真のサイズ
お葬式では祭壇に飾る遺影写真として、4つ切り(245×305mm)もしくはA4(210×297mm)サイズが一般的に使われます。
出棺の時に遺族が胸に抱く遺影写真としても使われており、葬儀の時に後ろからでも故人の顔がよく見えるように、大きめのサイズが選ばれます。
自宅で飾る場合の遺影写真のサイズ
自宅で飾る場合の遺影写真のサイズには、L版(89×127mm)もしくははがきサイズ(100×148mm)が選ばれます。
自宅で飾る遺影写真は、葬儀場では焼香台用として使用されます。葬儀後には自宅の仏壇に飾る写真として使われることを想定して、仏壇にマッチした小さめのサイズが使用されます。
また、遠方から葬儀に来た人や、自宅に仏壇がなく、部屋に故人の写真を飾りたい場合には持ち運びしやすいサイズの額縁が選ばれています。ポートレートに間違われにくい小キャビネサイズ (120×165mm)や2L(127×178mm)がおすすめです。
遺影写真に適した額縁のデザイン
遺影写真の額縁を選ぶ上で特に難しいのが、デザイン選び。
適している素材や色が何なのかわからない方が多いですよね?
遺影に適した額縁の素材・色、それぞれを以下より解説していきます。
遺影写真に適した額縁の素材
まずは遺影写真に適した額縁の素材です。
遺影に適した額縁の素材は、木製・アルミ製の2種類。こちらもそれぞれ解説します。
遺影額の素材1:木製
木製は遺影写真に最も多く使われている素材です。木製の額縁は、重厚感や落ち着きがありますが、同時に温かみも感じ、飽きにくいので長く飾る遺影写真に適しています。
黒檀や紫檀などの高級な木材で作られたものもあり、色もブラウン系から黒系まで幅広くあります。
遺影額の素材2:アルミ製
アルミの額縁は、価格が安い、軽くて扱いやすい、見た目がシンプル、などの特徴があります。強度が高いため、大きな写真を長い年月飾る遺影写真に適しています。
カラーはシルバーが多いですが、他の色が付いているものもあります。
遺影写真に適した額縁の色
実は、遺影写真に使われる額縁の色に決まりはありません。
黒が多く使われていますが、昔は白黒の写真が多く使われていたので額縁の色も黒が多く選ばれていただけで、故人のイメージに合ったものや遺影写真に似合う色味を選んでも良いのです。
ただし、あまり派手な色味は遺影として不適切なため、パステルカラーの落ち着いた色味にすることが望ましいでしょう。
遺影額縁で適切とされている額縁の色味は次の3色です。
遺影額の色1:黒
黒は遺影額縁の定番です。近年では、黒以外の色が使われることが増えてきましたが、黒を選ぶ人もまだまだ多く、全体の6割程度は黒い額縁が選ばれています。
遺影額の色2:白
白も定番カラーの1つです。控えめかつ明るい印象を与え、和室だけでなく洋室にもマッチします。白以外でも淡いブルーやピンク、パープルなどの派手すぎず上品な印象を与えるを選んでもかまいません。
遺影額の色3:ブラウン
木製の額縁はブラウン系なので、必然的に多く使われている色です。ぬくもりを感じさせる色なので、故人のイメージに合った色として使われることも多いです。
遺影写真の額縁は柄が入っていてもOK
遺影写真は無地である決まりはないため、柄が入っているものを選ぶこともできます。
柄入りの額縁には、模様が目立たないような色で入っているものもあれば、ゴージャスな模様があしらわれている額縁もあります。適した遺影額であれば柄はどんなものでもOKです。
遺影写真の額縁にリボンや花を飾ることも可能
遺影写真の額縁には、故人への追悼の意を表すためにリボンを付けることもできます。遺影のリボンは喪章の意味合いで付けられていたため黒が一般的ですが、黒でなければならないという決まりはありません。
近年ではカラーのものも増えていますが、赤などの派手な色は避けた方が無難です。ゴムバンドで額縁にリボンを付けるワンタッチ額リボンを使うと簡単に額縁にリボンを付けることできるため、便利です。
また、遺影の額縁を花で飾ることも可能です。花で飾られた額縁には、一部に花があしらわれたデザインや、額縁をぐるりと花で囲んだデザインがあります。近年では長持ちするプリザーブドフラワーで囲まれた遺影額縁もあり、女性の遺影に多く使われています。
遺影写真の額縁での注意点
ここまで遺影に適した額縁について解説してきましたが、選ぶ上で知っていて欲しい注意点が3つありますので解説します。
注意点1:あまりにも遺影として相応しくない額縁はNG
遺影写真の額縁は、上記でも述べたように近年では故人のイメージに合ったもの、故人が喜んでくれそうなものを選ぶことが増えています。
しかし、赤などの派手な色や華美すぎる印象を与えるデザインのものなどは、遺影額縁には相応しくないため避けてください。
注意点2:万が一落としても安心な額縁を選ぶ
遺影写真の額縁はガラスが使われたものが多いですが、落下した場合にガラスが割れてケガをする可能性があります。
万が一落下した時のことを考えて、落としても割れにくいアクリルを選ぶと安心です。アクリルは、割れにくいだけでなくガラスの約半分の重さなので、扱いやすいというメリットもあります。
注意点3:額縁を抱えることを考慮し枠・裏面がきれいか確認
額縁を選ぶ際には、飾った時の印象だけなく葬儀の際に抱えることも考慮しましょう。額縁の素材には木製が選ばれることが多いですが、木が出ていて着物や洋服に引っかかったり、手をケガしてしまう可能性があります。
額縁を抱えてもトラブルが発生しないように、額縁の枠や裏面がきれいなもの、加工が施されているものを選ぶと安心です。
遺影写真用の額縁の相場
遺影額縁を選ぶ際には、どのくらいの値段がするのかもチェックしておきたいポイントです。
遺影写真用の額縁は、素材やサイズによって価格が異なります。安いものでは1,000円以下のものから、高いものでは20,000円以上するものまでありますが、一般的には1,000~5,000円前後が多く使われています。
どこで買える?遺影写真の額縁購入におすすめなお店
では実際に、遺影額縁はどこで購入できるのでしょうか?
遺影額縁を購入できるお店を代表して、額縁専門店とネットショップの2つをご紹介します。
遺影額のお店:額縁の専門店
遺影額縁は、額縁の専門店で購入すると品揃えも良く、購入の際に相談に乗ってもらえるので安心して購入できます。おすすめの専門店を2店舗紹介します。
額縁専門店1:安井商店
『安井商店』は昭和3年から額縁の製造・販売をしている老舗の額縁専門店で、様々な種類の既製品の額縁からオーダーメイドまで多くの種類の額縁を取り扱っています。
社歴は古いながら、店舗をリニューアルしたり最新のデジタル技術を導入したりするなど、時代に沿った販売をしているお店です。
アクセスが良いのも特徴の1つで、銀座線末広町駅、千代田線湯島駅、山手線御徒町駅、日比谷線中御徒町、大江戸線上御徒町駅より徒歩3~5分でアクセスできます。
額縁専門店2:額縁のタカハシ
『額縁のタカハシ』は長野県にある額縁専門店で、額縁工場を直営しています。そのため、既製品からオーダーメイドまであらゆる額縁を作ることができます。
昭和3年創業の老舗で、川中島本店と松本店の2つの店舗があります。駐車場があるので車で来店でき、またオンラインショップもあるのでインターネットで購入できるのもポイントです。
店舗には無料ギャラリーも併設されており、絵画鑑賞を楽しむことができるのも特徴の1つです。
遺影額のお店:ネットショップ
遺影額縁は、楽天やamazonでも購入が可能です。24時間いつでも注文でき、自宅まで配達してもらえるので、忙しい人でも購入しやすいのがメリットです。
例えば楽天市場にある『Vanjoh』では、店舗オリジナルの木製遺影額縁を送料無料(沖縄・北海道除く)で購入できます。
自宅での遺影写真の飾り方は額縁だけじゃない!
遺影写真を飾る方法には、額縁(写真額)、写真立て、デジタルフレームの3つの種類があります。今回は一番多い額縁を徹底解説しましたが、写真立てやデジタルフレームで飾る方法もあります。
どちらも仏壇の近くに遺影を置きたい時に多く用いられている方法で、デジタルフレームは遺影の画像をデータのまま映すことができるデジタル機器です。サイズの調整も簡単で、複数の写真をスライドショーにして飾ることもできるため、近年遺影を飾る額縁として使用されることが増えています。
額縁の中に入れる遺影・生前写真も美しい姿にするべく写真館で撮影しよう
ここまでの記事を読んでいただいた方には、遺影写真の「額縁」はしっかりと準備していただくことができるでしょう。
しかし、額縁の中にいれる遺影・生前写真の準備はどうでしょうか。
遺影や生前写真の準備を怠っていると、いざ必要になった時に
「故人はこの写真で喜んでくれるのかな」
「あんまりいい写真が用意できなかった…」
と親族の方が悩んでしまうかもしれません。
綺麗な額縁を選ぶように、額縁の中に入れる写真もなるべく美しい姿にするために、遺影・生前写真は写真館での撮影がおすすめです。
遺影・生前写真を写真館で撮影するメリットには、以下のようなものがあります。
- ・スマホや自前のデジカメよりもハイレベルな機材で撮影することができる
- ・撮影後の写真レタッチも行うことができる
- ・葬儀社に遺影・生前写真の作成を依頼するよりもお得に写真を準備できる
写真のレタッチとは、肌のシミやしわ、アホ毛などを、修正によって消すことができる技術です。この修正をすることによって、より綺麗で満足感の高い遺影・生前写真を作成することができます。
これらの理由から、額縁に入れる遺影・生前写真を写真館で撮影するのがおすすめです。
▼遺影・生前写真を写真館で撮影したい方はこちら!
遺影写真の額縁まとめ
遺影写真の額縁は、故人のイメージを表す方法の1つです。額縁を選ぶ際の決まりはなく、以前は遺影写真の額縁はほとんどが黒でしたが、近年では色や柄などを選ぶ人が増えています。
サイズや形、素材は、いつ、どこで遺影写真を使用するかによって異なるので、用途に合ったものを選んでください。
あまりに派手だったり奇抜だったりするものは避け、故人のイメージに合ったもの、誰もが故人を偲べるものを選ぶことをおすすめします。