男性の遺影写真はスーツじゃないとNG?スーツを着させる方法も解説
はじめに
最近よく耳にする「終活」という言葉。みなさんはご存知でしょうか?
「終活」とは人生のエンディングに向けて身の回りを整理したり、葬儀やお墓の準備をしたりすることを言います。
そんな終活の中でも葬儀の準備、特に遺影写真の準備に悩まれる方がとても多いです。
特に男性の方は、
- 「遺影写真の撮影はスーツを着ないといけないの?」
- 「ビジネススーツで撮った写真は遺影として使えるの?」
などの疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、男性の遺影写真にはスーツがおすすめである理由や、スーツ写真がない方のための対処法などをご紹介させていただきます。
男性の遺影写真はスーツ着用じゃないとNG?
身内やお知り合いの方のお葬式に行かれた際に必ず目にするであろう遺影写真。
男性の遺影写真はスーツで撮影されていることが多いですが、スーツでないと絶対にNGというわけではありません。
中には袴姿や私服で撮影された写真を使われている方もいます。
しかし、故人を偲ぶお葬式の場ではフォーマルなスーツ姿の写真が昔から好まれています。
遺影写真はビジネススーツでもOK?
結論、遺影写真の服装はビジネススーツでもOKです。
故人が普段から仕事でスーツを着ていた場合など、その人にあった服装であれば問題がないからです。
しかし、ビジネススーツで遺影写真を撮る場合でもいくつかの注意点がありますので、後ほど詳しくご紹介させていただきます。
男性の遺影写真でスーツの着用が好まれる理由
そもそもどうして遺影写真で男性はスーツを着られるのか、そのスーツが好まれている理由は大きく3つあります。
ここでは、それぞれの理由について詳しくご紹介させていただきます。
理由1:フォーマルな場ではスーツが無難
遺影写真では前述の通り、服装に制限はありません。
しかし、お葬式は昔からフォーマルな場としてスーツや着物が好まれていたという背景があります。
どんな服装にすれば良いか迷っている方は、スーツを着用した写真にするのが無難です。
人生の最後に参列していただいた皆様にお見せする最後の写真となりますので、フォーマルなスーツでの写真をおすすめします。
理由2:清潔感があり好印象
遺影写真にスーツが好まれている理由の1つには、スーツの持つ清潔感があります。
遺影写真は故人の人柄や性格などがよく出た写真が良いとされていますが、あまりにも奇抜な恰好などではお葬式の雰囲気とも合いません。
スーツを着用した写真であれば、清潔感があり、お葬式の雰囲気にも合う写真となりますので、遺影写真にはスーツがおすすめです。
理由3:時間が経っても古くささを感じない
遺影写真を私服で撮影した場合、その時代の流行などが写真に現れるので、時が経つにつれて古くさい印象になってしまいます。
一方スーツは時代によって大きく形を変えたり、着こなし方を変えたりするものではありません。
スーツで撮った写真は時が経っても古くさく感じにくいので、故人をいつまでも鮮明に思い出すことが出来る写真となります。
遺影写真にふさわしい男性のスーツスタイルの特徴
遺影写真にふさわしい男性のスーツスタイルにはいくつかの特徴・注意点があります。
ここでは、遺影写真をスーツで撮影する際のスーツやシャツ、ネクタイの選び方についてご紹介させていただきます。
スーツの色味は暗めの黒・ダークグレー・濃紺
遺影写真を撮影する際には、暗めの黒やダークグレー、濃紺のスーツがおすすめです。
ひと昔前までは遺影写真は白黒写真が一般的でしたが、最近ではカラー写真を使う方が非常に多いです。
明るい色のスーツなどはお葬式の雰囲気に合わなくなってしまいますので、なるべく落ち着いた色味のスーツを選ぶようにしましょう。
また、一般的に遺影写真の背景にはモノトーンかブルーの背景が使われることが多いので、特にブルーやベージュのスーツは避けた方が無難です。
シャツは白無地一択
遺影写真ではスーツに合わせるシャツは白の無地にしましょう。
派手な色や柄のシャツはお葬式の雰囲気にそぐわないので、よほどのこだわりがない限りは白無地のシャツが無難です。
ネクタイは赤や黄色などの派手な色味を避ける
スーツ、シャツと選んだら、最後にネクタイを選びます。
ネクタイに関しても派手な色のものは避け、落ち着いた色味のネクタイを選びましょう。
遺影写真の撮影時におすすめの色はネイビーやブルー、そしてグレーなどの落ち着いた色です。
人生の最後の写真となりますので、穏やかな写真で見送ってくれる方々にいい思い出として残る写真になるような服装がおすすめです。
男性でスーツを着た遺影写真を用意する方法
男性の遺影写真ではスーツの着用でOKだということはお分かりいただけたでしょう。
身内の遺影写真を用意される方もいると思いますが、無難にスーツ着用の遺影を使用したい場合、スーツ着用の写真の用意方法は主に3つあります。
ここでは、それぞれの方法について詳しくご紹介させていただきます。
【1】男性がスーツを着ていた写真を遺影写真にする
スーツ姿の遺影写真を用意する方法の1つ目は、スーツを着ていた写真がすでにあり、それを活用する方法です。
この方法にはメリットが2つあります。
男性の自然な表情を撮影することができる
スーツを着ていた写真がすでにある場合のメリットとして、自然な表情の写真を選ぶことができることが挙げられます。
遺影写真を撮るとなると、どうしても緊張してしまって自然な表情を作りづらいです。
しかし、すでに撮られている写真であれば遺影用として緊張の元撮影されたものではないので、自然な表情の写真を遺影写真に使うことができます。
遺影写真のために撮影したり、加工したりする必要がない
スーツを着ていた写真がすでにある場合、新たに写真を撮影したり、修正・加工したりする手間が発生しません。
すでにある写真の中からベストな写真を選ぶだけなので、手間や費用が最小限に抑えられるというメリットがあります。
【2】生前にスーツを着て遺影写真を撮影しておく
スーツ姿の遺影写真を用意する方法2つ目は、生前にスーツを着て遺影写真を撮影しておく方法です。
この方法ではメリットが3つあります。
元気な時に写真を撮影でき、遺影写真選びに困らない
生前にスーツ姿の遺影写真を撮影しておくメリット1つ目は、元気な時に写真を撮影でき、遺影写真選びに困らないことです。
遺影写真のために写真撮影を行うので、当然ですが写真選びには困りません。
また、元気な時に写真を撮影しておけるので、笑顔の良い写真を遺影写真として使うことができます。
男性の故人の思い通りの遺影写真になる
生前にスーツ姿の遺影写真を撮影しておくメリット2つ目は、思い通りの遺影写真が撮影できることです。
遺影写真用に新たに写真を撮影するので、思い通りの表情や服装で写真を撮影することができます。
納得のいくまで何度でも撮り直しが可能なので、思い通りの最高の写真を残すことができます。
プロに依頼して遺影写真を撮ることができる
生前にスーツ姿の遺影写真を撮影しておくメリット3つ目は、プロに依頼して遺影写真を撮ることができることです。
最近では、プロのカメラマンのいる写真スタジオに依頼して遺影写真を撮影される方がとても増えています。
プロカメラマンに良い表情を引き出してもらえるので、緊張しがちな遺影写真の撮影でもしっかりと良い表情の写真を撮影することができます。
【3】遺影写真を修正する際に男性の服をスーツに着せ替える
スーツ姿の遺影写真を用意する方法3つ目は、遺影写真を修正する際に男性の服をスーツに着せ替える方法です。
この方法ではメリットが3つある一方で、注意点もあります。
男性の遺影写真を着せ替えるメリット
明るい表情の写真を使うことができる
遺影写真を着せ替えるメリット1つ目は、衣装を気にせずに1番明るい良い表情の写真を遺影写真に使えることです。
明るい表情の写真を使うことで、お葬式に参列してくれた方々に故人を良い印象で残すことができます。
背景も変更することができる
遺影写真を着せ替えるメリット2つ目は、背景も変更することができることです。
遺影写真で着せ替えを行う場合は写真を切り抜いて加工するので、背景を変更することもできます。
外で撮影された写真を使用する場合などでも、背景を遺影写真に合わせて無地にすることが出来ます。
レタッチも含めて依頼することができる
遺影写真を着せ替えるメリット3つ目は、レタッチも含めて依頼することが出来ることです。
レタッチとは写真をパソコンに取り込んで、専用のソフトを使って明るさや肌の色味などを調整することで、写真をより綺麗で印象的に仕上げることが出来る方法です。
遺影写真の着せ替えはプロに頼む方がほとんどです。
プロに依頼することでただ着せ替えするだけでなく、より綺麗にレタッチしてもらえるので、故人をより綺麗で印象的な写真で残すことができます。
男性の遺影写真をスーツにする着せ替え加工がができる場所は?
遺影写真の着せ替え加工は主に写真スタジオ、もしくは葬儀屋さんでお願いすることになります。
予期せず亡くなってしまった方など、遺影写真を事前に用意できなかった方にはとてもありがたいサービスです。
それぞれの特徴や相場などを詳しくご紹介させていただきます。
- ▷写真スタジオ
- 遺影写真の着せ替え加工を依頼する場所としてまず検討される方が多いのが写真スタジオです。
普段から写真を扱っているプロが多数いる写真スタジオでは、遺影写真の着せ替え加工からレタッチまでプロの技術でしっかりと仕上げてくれます。
着せ替え加工のみのプランから、オリジナルの背景や花を入れたり、白黒写真をカラーに加工したりしてくれるプランもあります。
写真スタジオに依頼する場合の相場は5~6,000円程度が一般的です。 - ▷葬儀屋
- 遺影写真の着せ替え加工の依頼先2つ目は、葬儀屋さんです。
お亡くなりになられた後、葬儀屋さんとのやり取りの中で遺影写真の着せ替え加工をお願いすることができます。
遺影写真の着せ替え加工は葬儀屋さんか自身で行う場合と、遺影写真作成業者に委託する場合の2パターンがあります。
値段は葬儀屋さんによっても様々ですが、お葬式のプランの中に含まれているものもありますので、葬儀屋さんに問い合わせてみるのがおすすめです。
男性の遺影写真を着せ替える際のポイント
遺影写真の着せ替え加工をする際には、いくつか注意すべきポイントがあります。
これからご紹介させていただくポイントをしっかり押さえた写真を選ぶことで、綺麗に着せ替え加工してもらえますので、ぜひ参考にしてください。
(1)正面を向いた写真を選ぶ
遺影写真の着せ替え加工で注意すべきポイント1つ目は、正面を向いた写真を選ぶことです。
遺影写真は正面、もしくはやや斜めに体が向いた写真を使うことがほとんどです。
いずれの場合も顔が正面を向いた写真を使用するので、着せ替え加工に出す写真も顔が正面を向いた写真を選ぶようにしましょう。
(2)自然な表情の写真で加工してもらう
遺影写真の着せ替え加工で注意すべきポイント2つ目は、自然な表情の写真を加工してもらうことです。
着せ替え加工と同時に行ってくれることの多いレタッチでは、写真の明るさや肌の色味の調整、シミやシワの除去までは行えますが、表情の加工は出来ません。
なるべく自然な表情の写真を選んで加工してもらうのが、いい写真に仕上げるポイントです。
(3)画質ができる限り良いものを選択する
遺影写真の着せ替え加工で注意すべきポイント3つ目は、できる限り画質の写真を選択することです。
遺影写真は葬儀に参列してくれた方全員が良く見えるように大きく印刷されます。
小さい写真の場合は引き延ばして印刷することになりますので、画質が荒くなってしまいます。
着せ替えてもらうスーツの写真は遺影に合わせて良い画質で印刷されていますので、加工してもらう写真も出来る限り画質のいいものを選ぶようにしましょう。
(4)加工する場合、早めに依頼する
遺影写真の着せ替え加工で注意すべきポイント4つ目は、着せ替え加工は早めに依頼することです。
最近では当日仕上げをしてくれる写真スタジオなども多くありますが、しっかりと良い写真を選んで綺麗に加工してもらうためには、なるべく早めに依頼しておいた方が良いです。
仕上がりまでに余裕をもって依頼することで、納得のいく写真を遺影写真にすることができます。
男性のスーツの遺影写真まとめ
今回は男性がスーツで遺影写真を撮るメリットや、スーツスタイルの際のポイント、遺影写真がない場合に用意する方法をご紹介させていただきました。
人生最後となる遺影写真は、葬儀に参列してくれた皆さんの記憶に残る写真です。
スーツ姿で人生を締めくくることで、きっちりとした清潔感がある好印象な写真を残すことができます。
また、予期せず亡くなられてしまった方で遺影写真の用意ができていない場合でも、写真の着せ替え加工をすることで、遺影写真を用意することができます。
今回の記事が皆さんの人生最後で最高の写真を残す参考となれば幸いです。