女性の遺影で着物はOK?遺影写真に適した種類や色を解説

はじめに

ここ最近では、生前に遺影写真を撮影する人が増加傾向であることから、ご自身も遺影写真の撮影を検討している人もいるでしょう。
遺影写真の撮影を考えている人は、撮影時に着用する衣装はもうお決まりですか。
遺影写真の撮影で着用する衣装を選ぶ際に

• 遺影写真ではどんな衣装を着れば良いの？
• 遺影写真で着用する衣装を選ぶ際の注意点や決まり事ってあるの？

などと悩まれている人もいるでしょう。
遺影写真では基本的に何を着ても構いませんが、その中でも着物を選ぶことで、女性らしい雰囲気と葬儀の場に相応しい慎ましさが演出できます。

今回は、女性の遺影写真に適した着物で、おすすめの種類や色を詳しく解説します。
着物の色によって異なる印象や着物を着る場合の注意点などを理解して、着物を着用した遺影写真について明確なイメージを作りましょう。

そもそも女性は遺影写真に何を着ることができるの？

女性が遺影写真を撮影する際の服装は、基本的には喪服を着用することが一般的です。
昔からの風習で、喪服で遺影写真の撮影に挑むということが相応しいとされていました。
しかし近年では、お気に入りの着物や洋服で遺影写真の撮影に挑む人も増えてきました。
着用する衣装によって生前の故人の雰囲気が感じ取れたり、写真を見た人が故人を思い出したりするきっかけにもなるのです。

遺影写真として葬儀に参列した人から適していない、と思われないような服装であれば基本的には何を着ても問題ありません。
遺影写真において特に決まりやルールが存在しないことから、喪服ではなく、故人らしさのある衣装を選ぶ人が増えています。

着物は遺影に適している

先ほど、遺影写真では基本的に何を着て撮影に挑んでも良い、ということを解説しました。
その中でも、日本の伝統的な着物は遺影写真に特に適しているといえます。
なぜなら、古来から日本女性は着物を着て過ごしており、その名残から女性の遺影写真では着物の着用が正装でもあるからです。

そのため、特に生前の付き合いや立場から、たくさんの参列者が予想される人は、着物で遺影写真の撮影に挑むことが良いでしょう。
ちなみに、喪服以外の着物を着用することで、華やかで明るい印象を与える遺影写真に仕上がります。

遺影写真に適した着物の種類

遺影写真で着用する着物の種類は、先ほどもお伝えした通り、古くからの風習もあることから、喪服があれば喪服がベターといえます。
しかし、喪服を持っていない、または華やかな遺影写真を撮影したい人は、その他の着物を着用しても問題ありません。

普段着用している着物があれば、その着物を着て遺影写真の撮影に挑んでも良いのです。
普段から着用している見慣れた着物を選ぶことで、遺影を見たときに生前の故人を思い出すきっかけにもなるでしょう。

遺影写真で着用を避けた方が良い着物の種類

遺影写真で着用する着物の種類には、ルールや決まり事はないので基本的にはどんな種類の着物を着用しても良いです。
しかし、遺影写真はあくまでも葬儀の場で使用する写真であることから、葬儀の雰囲気にふさわしく華美すぎない着物を選びましょう。
具体的には、

• 盛装
• 振袖
• 訪問着

などといった種類の着物は、パーティーやお茶会、成人式のお祝いの場で着用することが多いので、できれば避けた方が良いでしょう。

遺影写真におすすめな着物の色

ここまで、女性の遺影写真において着物が適している理由や避けた方が良い着物の種類などを解説しました。
基本的にはどんな種類の着物を着用しても問題ない遺影写真ですが、着用する着物の色味によって、遺影写真の雰囲気や印象が異なります。

具体的に解説しますと、ビビットな色ではなく、くすんだ色味の着物を着用して上品で落ち着いた雰囲気を演出すると良いでしょう。
くすんだ色の着物を選ぶことで、葬儀の場に合う慎ましい雰囲気と品のある女性らしい雰囲気が演出できるのです。

ちなみに、具体的におすすめな遺影写真で着用する着物の色合いと言いますと、

• ◯ 紫系
• ◯ ピンク系
• ◯ 薄緑系
• ◯ 青系

といった色があります。
ここからは、それぞれの色の着物を着て遺影写真の撮影に挑んだ場合に、与える印象についてご紹介します。

遺影の着物の色：紫系

引用元：フォトスタジオありがとう
比較的人気の高い紫系の着物は、女性らしく、優雅で上品な印象を与える色です。
紫は、冠位十二階の最上位でもある色味なので、気品のある遺影写真に仕上がるでしょう。
淡い紫の着物を選べば、華やかで優しい雰囲気になります。
また、濃いめの紫の着物は、色喪服とも言われているので、喪服での遺影写真を考えているけど、黒い着物には抵抗を感じる、という人にもおすすめの色味です。
色喪服である濃いめの紫の着物を選ぶ場合は、無地の着物を選ぶと良いでしょう。

遺影の着物の色：ピンク系

引用元：フォトスタジオありがとう
遺影写真で着用する着物がピンク系の場合は、女性らしい優しく、柔らかな印象を与えます。
淡いピンクの着物は、一般的に好感度の高い色味になるため、どの色にしようか悩む人はピンク系の着物を選ぶと安心です。
桜を連想させる華やかな色味であることから、ピンク系の着物を選ぶことで顔まわりが明るく、華やかな印象に仕上がります。
具体的にどんな衣装にするか迷われる場合は、淡いピンクの着物ですと無地はもちろん、グラデーションデザインや花びらがデザインされているシンプルな着物を選ぶと良いでしょう。

遺影の着物の色：薄緑系

引用元：スタジオはる香
薄緑系の着物は、寒色系カラーの持つ落ち着いた印象の中にも、華やかな印象を与えます。
少し華やかすぎるか不安になる人もいるかもしれませんが、無地に近いシンプルなデザインやワンポイントになるデザインがある着物を選ぶことで、上品かつ、華やかな雰囲気に仕上がります。
上品で落ち着きのある雰囲気で、遺影写真の目的にあった写真が撮影できるでしょう。

遺影の着物の色：青系

引用元：写真館ピノキオ
遺影写真にて青系の着物を着用すると、爽やかで落ち着いた印象を与えます。
落ち着いた雰囲気を演出できることから、シニア世代でも人気のカラーとなっています。
青系の着物にもさまざまな種類がありますが、淡いブルーや渋めの色味の青を選ぶことで、遺影写真の雰囲気に合います。
落ち着きのある着こなしを好む人におすすめの色合いです。

遺影写真で女性が着物を着用する場合の注意点

遺影写真を撮影する際に女性が着物を着る場合、いくつか注意しなければならないことがあります。
具体的な注意点としては、

• （1）日頃着物を着ていない場合は、遺影写真でも着ない方が良い
• （2）着物の右前左前は間違えない

という点です。
ここからは、遺影写真で着物を着る場合の注意点について一つずつ詳しく解説していきましょう。

注意点1：着物を日頃着ないなら遺影でも着ない方が良い

遺影写真において女性は着物の着用がおすすめであることをお伝えしましたが、日頃着物を着る習慣がない人は、遺影写真でも着物を着ない方が良いです。

遺影写真とは家族や知人が遺影を見たときに、故人のことを懐かしんだり思い出したりするきっかけにもなります。
遺影写真では前提として、生前の故人らしさのわかる服装で撮影する必要があるのです。
そのため、普段から着物を着ることのない人が遺影写真で着物を着ると、普段とは違う雰囲気になってしまい、写真を見返したときに故人らしさがわからなくなってしまうこともあります。

遺影写真において着物がおすすめであっても、大切にしなければいけないのは、故人らしさの出る衣装を着用することなのです。

注意点2：着物の右前左前は間違えない

遺影写真で着物を着用する際は、右前にしましょう。
なぜなら、一般的に着付けをするマナーとして着物は右前で着用するべきとされているからです。

葬儀の場で使用する遺影写真なので、一見、死に装束と同じ左前での着用と感じてしまいますが、遺影写真は生前に撮影します。
そのため、一般的な着付けのマナーに合わせて、着物は右前にして撮影に挑むのが良いとされます。

遺影写真を着物で撮影するならプロのいる写真館がおすすめ

着物を着て遺影写真を撮影する場合、ご自分で撮ったり知人に撮ってもらう、という人もいるかもしれませんが、プロのいる写真館での撮影がおすすめです。
着物姿を美しく撮影するには、カメラを構える位置や体の角度、目線の先など、意識しなければいけないポイントがたくさんあります。
遺影写真について知識や経験の豊富なプロに依頼することで、着物姿を綺麗に残してくれるのです。

また、着物姿が映える体の角度や目線の先など、ご自身に知識がなくても、プロに撮影してもらうことで、誘導してもらえます。
さらに、プロカメラマンは性能の良い機材で撮影します。
機能性の高い機材で撮影することで、背景を上手くボカして撮影します。
背景をボカすことで、被写体を際立たせ、着物姿を綺麗に残せるのです。

遺影写真の女性の着物まとめ

いかがでしたか。
今回は、女性が遺影写真を撮影する際に着用する着物についてご紹介しました。
遺影写真で着用する着物について、適した種類や色味など、イメージはつきましたでしょうか。
着物を着て遺影写真を撮影するには、葬儀の場に相応しい慎しさと優雅で女性らしい雰囲気を演出することが大切です。
故人らしさがわかる着物でしたら基本的にはどんな着物を着ても問題ありませんが、どの着物を着るか迷った場合、家族や友人の意見を聞くと良いでしょう。
また、写真館ではポーズや写真の写り方だけでなく、衣装についてもアドバイスしてくれるところもあるので、プロの意見を取り入れるのもおすすめです。
お気に入りの着物を着て、あなたらしく美しい着物姿を素敵に残せることを、心から願っております。